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余剰人員の削減

人員削減措置の方法

 M&A後では、買い手側企業にその業種の経験者がおらず、現従業員をそのまま引継ぎたい場合などでは、従業員が辞めていかないかを心配しますが、逆にM&A後に効率的な企業経営や企業競争力をより高めるために、余剰人員の削減措置が必要な場合も少なくありません。
 M&Aでは、従業員にとって雇用問題は最大の関心事であり、安易な人員削減措置の実施は、雇用不安による労働意欲の低下、解雇をめぐる労使トラブルの発生、優秀な人材の流出などを招く場合があります。これらが発生した場合は企業経営に大きな支障をきたし、最終的にはM&Aの実施そのものの成否に大きな影響を及ぼすことになります。ゆえに、人員削減措置の実施には、企業の慎重かつ適切な対応が要求されます。

 統合後の人員削減措置には、以下の方法があります。

希望退職の募集

 希望退職の募集とは、退職金の割増など通常の退職よりも有利な条件を提示し、希望退職者を募集することをいいます。これに労働者が応募し、使用者の承諾によって、使用者と労働者の雇用契約の合意解約が成立します。この募集に応募するかどうかは、労働者の自由意思によります。
 希望退職の募集では、応募が労働者の自由意思であるため希望者の未達や優秀な人材の流出、また退職金費用が一時的に増加することなどに留意が必要です。

退職勧奨

 退職勧奨とは、使用者が特定の労働者に対して、退職するように勧奨をすることをいいます。退職勧奨に応じるかとうかは、労働者の自由意思によります。労働勧奨に応じるかどうかは、あくまでも労働者の自由意思なので 、人員削減をあせるあまり労働者の意思を尊重せず、退職勧奨を執拗に繰り返したり強迫するなど、社会通念上の限度を超えた奨励は違法行為として、損害賠償の対象となる場合もあるので留意が必要です。

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整理解雇

 整理解雇とは、経営の合理化を進めるために余剰人員の削減を目的として、使用者側から一方的に行う雇用契約の解約になります。
 整理解雇を行う場合には以下の4要件を充足していなければなりません。

人員削減の必要性・・・経営不振、不採算部門の閉鎖や縮小など人員削減の実施が、相当に高度な経営上の必要性が存在すること
解雇回避努力義務の履行・・・使用者は整理解雇を行う前に経営費削減、配置転換、希望退職の募集など解雇を回避するための十分な努力を行うこと
被解雇者選定の合理性・・・客観的に合理的な選定基準により公正に適用すること(勤務成績・勤続年数・年齢・貢献度等)
労働者との協議・説明義務・・・労働者の納得を得るための十分な協議、説明を行うこと(M&Aの必要性や目的・整理解雇の実施時期・削減規模等)

 これらは、使用者の解雇権濫用に当たるかどうかの判断基準として、判例法上確立されてもので、相当にハードルが高くなっています。解雇することに、客観性・合理的理由が存在し、解雇することが社会通念上相当であると認められなければ、整理解雇は解雇権濫用として無効となります。

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