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敵対的買収の是非

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敵対的買収の是非

敵対的買収は『悪』?

 企業買収は通常双方の合意のもとで行われますが、売り手先の合意を得ずに行われる企業買収もあり、これを『敵対的買収』と言います。敵対的買収では多くの場合、TOBが使用されます。
 TOBは時価の2~5割増しで行われこれに応じるかどうかは株主の判断であり、株主は現経営陣がより株価を上げる能力があると思えば応じませんし、TOB条件の方が有利と思えば手放します。TOB(買収提案)は株主にとっては選択支が増え歓迎すべきもので『敵対』という言葉は相応しくありません。
 では、誰にとっての『敵対』かと言えば『現経営陣』になります。買収が成功すれば経営方針の見直しになり、現経営陣はその職を失う可能性が高いからです。

敵対的買収の是非

 しかし、経営陣が日頃から十分なリターンを生み出せるような経営を行い、株主からその成果に対し納得してもらえるように心がけているのなら、敵対的買収にあったとしても株主は手放すことなく保有し続けるでしょう。ある意味敵対的買収は、株主無視・非効率な経営を行う経営陣への牽制機能として、株主重視・健全経営へと向かわせる働きがあるともいえます。ゆえに、敵対的買収を一方的に『乗っ取り=悪』のように否定してしまうことは危険であり、敵対的買収の『効率的な経営を促す』という側面も見逃してはなりません。
 たとえ、敵対的買収であっても株主が賛成しない買収は有り得ないのです。

成功は難しい

 企業買収は現状の企業価値よりも、より価値を高めることを目的としていますが現実に成功させることは難しく、更に敵対的買収となれば更に困難な状況となります。敵対的買収の場合、経営方針の刷新を図るため現経営陣は退陣し新しい経営陣が選任されますが、その事業に精通している人材を見つけるのも簡単ではありません。

 また従業員の動揺や不安も生まれ、対応が遅れれば人材流失につながりかねません。更にデューデリージェンス(買収調査)などは十分に出来ないので、内容がよく分らないまま買収することになり、買収後思わぬリスクが発見される可能性も高くなります。リターンにしてもTOBにより通常よりも高い投資を行っていますので、通常以上の回収が求められます。

 日本では、敵対的TOB自体2000年以降成立した例はなく、たとえ成立し買収できたとしても、その後成功に導くにはかなりの障害が待ち受けていますので、成功は難しい手段といえます。

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