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取締役会議事録

取締役会議事録

記載要領

 議事録に記載する内容としては、取締役会議事録にはごく簡単な結論しか書かれていない場合が多くあります。しかし、議事録には、取締役会の議事の経過と結果、決議事項について特別利害関係を有する取締役の氏名や意見・発言内容の概要等の記載が必要になります。

 例えば、万が一取締役会決議事項について問題が生じ、株主代表訴訟等が起こされてた場合に、議事録に結論しか記載していなければ、反対意見や少数意見の側にいたとしても、その決議に賛成したものと推定されてしまいます。たとえ異議をはさんだのが事実でも、議事録に残されていなければその立証は難しくなります。
 株主代表訴訟にさらされることを考えた場合、議題に反対であるならば、『○○取締役は△号議案については異議を述べた』などと異議を記載してもらう必要があります。

取締役会議事録

※議事録に『過半数の多数で可決した』としか記載されていなかったら、全員の一致ではなく、反対意見もあったということはわかりますが、誰が反対と書かれていなければ、後に『自分は反対した』と立証することは難しい。

重要な証拠として

 議事録は、株主・債権者の権利行使のために必要がある場合でかつ裁判所の許可がある場合には、閲覧・謄写の対象となりますので、企業秘密など、社外にでることにより企業経営に支障をきたす事項の漏洩防止に関し工夫する必要があります。しかしその一方で議事録は、株主代表訴訟や第三者責任訴訟を起こされ、取締役の責任が追求された場合に、取締役会において、的確な経営判断がなされたか否かを判定する重要な証拠となりますので、経営判断のポイントとなる事項は、なるべく議事録に記録することにも留意が必要です。

作成義務者

 取締役会議事録の作成義務者について、議長とする説と代表取締役とする説があります。しかし実務的には、代表取締役が議長となるケースがほとんであり、どちらにしても同じだと言えます。
 なお通常、実際の議事録の作成については、総務部門等の担当者が作成し、作成義務者がその内容を確認するという形式になっています。

署名または記名押印

 取締役会に出席した取締役および監査役は、その議事録に署名または記名押印しなければなりません。押印する印鑑については、特に制限はなく、認印でも差し支え有りません。

 なお、取締役会に反対意見だとしても出席取締役には、議事録に署名または記名押印する義務があり、もし議事録に『誰が反対したか』の記録がなければ、賛成したものと推定されてしまいます。
 前述したように、取締役会で自分が反対意見や少数意見の側にあるときには、それを議事録に記載しておかなければなりません。

備置・閲覧

備置

 取締役会議事録は、取締役会の日から10年間本店に備置されなければなりません。

閲覧

 企業は、株主総会議事録や定款などの文書について、営業時間内であれば株主の閲覧を阻むことはできません。また、その際に裁判所の許可なども必要ありません。
 これに対し取締役会議事録は、株主や債権者がいつでも自由に閲覧できるとは限りません。取締役議事録については、業務監査権限のある監査役のいる会社や委員会設置会社の場合、裁判所の許可がないと株主も閲覧・謄写の請求ができないことになっており、それ以外の会社ならば、裁判所の許可が不要となります。

 これは、株主にむやみに閲覧させては会社の機密を保持できない危惧があるからです。したがって、取締役会の議事録の閲覧を求められても、必ずしも見せる必要はなく、裁判所の許可をもらってくるように要求することができます。
 ただし、裁判所の許可を得て取締役会議事録の閲覧・謄写を求めたときは、これに応じなければなりません。

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